きる×おれ
 
昔から姉が欲しかった。
 自分の前に立って自分を導いてくれる存在。優しくて強くて、それでいて自分のことを大切にしてくれる人物。
 
 はじめてあったときに直感のようなもので察した。
「理想とする姉の像がこの人にはすべてあてはまる!」
 それ以来、僕はその人のことを
「おねえちゃん。」
と呼ぶようになった。
おねえちゃんっ♪
 
 その人の名前はレン・オレンジフィールド。他のみんなからはオレンジと呼ばれている。
 背が高くて、スタイルがいい。性格は男勝りみたいだけど、とても優しくてなんだかんだで衛星のみんなのことを心配している。
 女の子っぽい恰好はあまり好きじゃないらしい。いつもズボンをはいている。
 
 そんなある日、なにかの罰ゲームでおねえちゃんがスクール水着を着させられていた。
おねえちゃん…
「見るな!恥ずかしい!」
 それを見たとき、僕の中に今までにない感情が芽生えた。
 胸の中で何かがひっかかったような……。そんなもやもやとした感情。
 
「おねえちゃん……。」
 部屋に入って元の服に着替えようとしていたおねえちゃんに話しかけた。
「なんだキルシェ?早く着換えたいのだが?」
 お姉ちゃんはいつもの白衣を手にしながら言っている。だけど僕の視線はスクール水着を着たおねえちゃんに向けられている。
 自分でもよくわからない。ただ、そうしろと何かが語りかけている気がする。止められない、止めたくない。このままその声に任せてしまおう。
 そう思った瞬間、僕は服のボタンに手をかけていた。
「キルシェ…?どうした、そんな目で私を見て。」
おねえちゃんは困惑したまなざしで僕を見る。
僕は服をすべて脱ぎ去ると、膝をついておねえちゃんの股間を舐めていた。
おねえちゃんの味がするよ?
「キルシェ!?おい!なにを……あっ……。」
 最初、お姉ちゃんは僕を止めようとしていたが、やがて止めようとはしなくなった。
 その間も僕の舌はスクール水着ごしにお姉ちゃんを味わいつづけた。汗のにおい、口腔内に広がるお姉ちゃんの味に僕の理性は失われていった。
「んん……き、るしぇ……やめ、んっ!」
時間がとても長く感じられた……。
 だいぶ経った後、僕はお姉ちゃんをベッドに押し倒し、スクール水着の肩ひもに手をかけた。
「キルシェ……やめろ……。」
 おねえちゃんの声に拒絶の意思は感じられない。そんないつもと違いよわよわしい声がさらに僕の心を刺激した。
 しかし、汗ばんだ体から水着はなかなか離れてくれない。それでも無理やり引っ張る。すると、お姉ちゃんの……決して大きいとは言えないが形のいい乳房が露出する。
「キルシェ……やめてくれ。女同士でこんな……。」
 言葉では拒絶していてもお姉ちゃんの声は震え、顔は恍惚としている。もっとしてくれ……そう言ってるような感じがする。
「おねえちゃん……。」
 二つの乳房を僕は両手で揉んだ。力を入れるたびにおねえちゃんは小さくしなり、声を上げた。
 そして、おねえちゃんの顔に僕は顔をよせ、そっと口づけをした。髪の毛が邪魔だからツインテールを解く。
「んぅっ!?」
 粘性の高い液体が掻きまざるおとがする。ぬるぬると、ぴちゃぴちゃと、おねえちゃんの口のなかを僕の舌が動きまわる。隅々までおねえちゃんを味わいたい……。
「む……んぅ…ぁ…うぁ…。」
 歯の裏も舌の裏もなめとる。おねえちゃんは完全に無抵抗だ……。
 その間、僕の左手はおねえちゃんの股間を撫でていた。僕の唾液だけでなくなにか他の粘液でおねえちゃんはびしょびしょになっている。僕も同じだ。
「き、キルシェ……やめよう?な?」
 最後の理性か建前か、おねえちゃんはこの期に及んでまだ拒んでいる。だが、僕にもおねえちゃん自身にもそんな意志はもうない。
「……やだ。」
右手でおねえちゃんのスクール水着を脱がす。すべてを脱ぎ去ったおねえちゃんの肢体は白く、きれいな曲線を描いている。このすべてを自分のものにしたい……そう思った。
 僕はおねえちゃんの乳房にくらいついた。汗ばんでぬるぬるしている……。
「あぁぁぁぁっ!!!」
ぁぁぁぁ!
 普段からは想像もできない声でおねえちゃんがあえぐ。
「ん……(ぴちゃ)んんっ……(くちゃ)っあっ……。」
 僕の舌はおねえちゃんの乳首を弄ぶ。
 すでに僕もおねえちゃんも一糸まとわぬ姿になっている。僕は自分の性器をおねえちゃんの性器にすりよせる。ぬちゃ、ぴちゃ、そんな音がしてぼくは何とも言えない気分になる。これがきもちいいってことなんだろう。
「あっ……きるしぇ……。」
 おねえちゃんはすでに何度か絶頂に達しているらしい。髪は乱れ、眼はうつろ、口からはよだれが糸を引いている。
「だめだよ?僕が……イクまでは。」
 自分でも何を言っているのかわからない。自分の体じゃないように感じる。
 熱い……。熱いよぉ……。
 何度も何度も愛撫する。おねえちゃん……好き。
「キルシェ……お前の気持ちはよくわかったよ……。」
 おねえちゃんはそう言うと僕の上にまたがった。先ほどまでのおねえちゃんとはうってかわり、眼は不思議な光で光っている。
「つまりこういうことだろう?」
 おねえちゃんは僕に口づけをした。僕がおねえちゃんにしたものとはレベルの違う感覚。
「むっ……んんぅ……。」
 おねえちゃんの舌に僕も舌を絡ませる。
「ぷは……だてに月に犯されてないさ……。」
 おねえちゃんの指が僕の……をしげきする……。
「んぁ!おねえちゃんっ!そんなとこ触っちゃ……僕……ぼく…き持ち良くて……あぁぁぁぁぁっ!?!」
 
 気がつくとおねえちゃんのベッドに寝ていた。隣では先に目を覚ましたおねえちゃんが僕を見ている。
「今回だけだぞ?もうするなよ?」
 まだよく見えていない眼におねえちゃんの優しい笑顔がうつる。すると、おねえちゃんは僕に目覚めのキスをしてくれた。
ん……
「おねえちゃん……好き。」
 そのあとは何事もなかったように仕事に戻った。
 
きるおれ。ふぃん。
 
≪作者のひとりごと≫
 ここまで読んでくれたあなたは間違いなく百合萌え。
ガチですけど。エロですけど。
ともかく読んでくれてさんきゅうです。
オレンジさんとキルシェたんのイメージをくずさないでくだたいねw
では。
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