代行さんと私
 
「紫陽さん、ちょっといいかな?」
 代行さん……sushi=satelliter、空想衛星の事実上トップで私の上司でいい友達である人物が話しかけてきた。
「なんでしょうか、代行さん。」
「食べたでしょ。私のコーヒーゼリー。それと私のコーヒー牛乳飲んだでしょ。」
 ばれた……あまりにもおいしそうだったし、喉も渇いていたからつい。
「す、すいません!買って返しますから!」
 代行さんはにやりと笑うと私の耳元で囁いてきた。
「罰として私の部屋にきてよね。晩御飯のあとに。文句は言わさないよ?」
 代行さんが自室に誘うだなんて何か裏があるのだろう。なにか、嫌な予感がする。
 
 晩御飯は餃子だった。ちょっぴり口臭が気になるかもしれない。
 代行さんの部屋のまえで呼吸を整え、ドアをノックする。
「はぁい、どぉぞぅ?」
 間の抜けた声が中から聞こえる。ノブを回して中に入ると、代行さんはベッドに腰掛けていた。
「ここ、すわって。」
 代行さんは自分の隣をぽんぽんと叩いてわたしへ座るように促した。
「は、はい。」
 代行さんからはリンゴの匂いがする。いつもりんごの香水をしているというのもあるのだろうけど、今はりんごの皮をむいているせいでもある。
「たべる?……たべるよね?」
 代行さんの目は食べろと言っている。
「いただきます。……おいしいです。」
 リンゴを手にとり、かじる。酸味と甘みがほどよくて、いいリンゴだというのがわかる。歯ごたえも申し分なく、柔らかすぎず硬すぎなかった。
「はい、あーん。」
 代行さんは小さいフォークに刺したりんごを私に向って差し出している。代行さんの目はやはり食べろと言っている。
「ん、あむ、しゃり、しゃぐ。」
 代行さんはリンゴを食べる私を見つめてなにかにやにやしている。なにか、とても嫌な予感がする。
「私もたべよ。しゃぐしゃぐ。」
 代行さんはリンゴを口いっぱいに含み噛み砕く。
「ん。」
 いきなり代行さんは私の肩をつかむと急に顔を近づけてきた。
「だ、代行さんっ!?」
「むー、むむ!」
 私の唇に代行さんの唇が触れる。私は口を必死に閉じていたけれども、こじ開けられて、ペースト状になったリンゴが流れ込む。代行さんの口内で温まったリンゴが流れ込む。
「んんっ!?」
 吐き出そうとしたけれども、代行さんの唇が離れない……私はリンゴを飲み込んだ。
 ごくり、という音と同時に代行さんの唇が離れる。
「ぷはぁ!代行さん、何するんですか!」
「どう?私のリンゴはおいしかったかな?」
 するといきなり代行さんは私をベッドに押し倒し、上に覆いかぶさり、私の唇を強引に奪い続ける。
「だ、だめ……代行さん…どうしちゃったんですか…んむぅ!」
 部屋の中には私と代行さんの吐息とキスする音がしている。
「んちゅ……こういうこと、好きなんでしょ、んむ?じゃ、いいじゃん、ぁ。ほら、抵抗しないの!」
 そう言うと代行さんは私の胸をわしづかみにした。……痛い。
「いたっ!」
「うらやましいなぁ、こんなに大きい……。」
 代行さんの手が私の下着の中に伸びる。
「や……やめてください。」
「服くらい脱ぎたいって?だめだよ?罰だからこのままイってもらうよ?」
「ふ、ふあぁ!」
 私の膣内に代行さんの指が挿入される。こんなこと思っちゃいけないのかもしれないけど、気持ちいいと思ってしまった。
「もうくちゅくちゅいってるよ?紫陽さんのえっち。指が痛いよぅ。」
 あまりにも代行さんの指が私の性器を気持ちよく刺激するものだから、私は何度も膣を緊縮させてしまっている。
 膣内から指を出した代行さんは私の前にその指を差し出した。……まだイってないのに……。すでに私の下着はびしょびしょに濡れていて気持ちが悪い。
「ほら、紫陽さんのせいでこんなにぬるぬるだよ?舐めてきれいにしてよね。」
「……はい。」
 私は代行さんの指を口に含んだ。もとは私の体液だとわかっているが、代行さんの指がきれいだったものでつい我を忘れてしゃぶり続けた。
「むっ……はぁっ……。」
「なんだかんだで乗り気だね?えっちだねぇ。」
「はぁ……。」
 そう言うと代行さんは自分の下着をおろしはじめた。そして、薄緑色の下着を床に投げ捨てると開脚した。
「舐めて。」
「え……。」
「いいから舐めて。」
 代行さんはロングスカートをまくりあげると自分の性器を指さして言った。
「早く。」
「……。」
 代行さんのスカートからもリンゴの匂いがする。私は代行さんの性器に唇を当てる。
「舐めてって言ったんだよ?もっとちゃんとやってよ。」
 代行さんは私の頭を手で押さえて性器にすりよせる。
「早くしてよ。」
「ハイ……。」
 代行さんの性器からはリンゴのにおいはしない。
「れろっ……ぴちゃ、ちゅぷ。」
「ん……そう、やればできるじゃん。もっと私を気持ちよくさせてよ?」
 ……お望みとあらば。私は代行さんの性器に舌を挿入した。
「んぁ!すっごいきもちいいよ!」
「ふぁい。」
 代行さんの性器からは大量の粘液が漏れている。それを舌でなめとるけれど、次から次へと溢れてくる。
「……っ!!」
 代行さんの体が大きくしなり、性器から一気に粘液が溢れた。私はそれをすべて飲み込んだ。
「はぁ……はぁ……気持ちよかったよ。」
 代行さんはそう言うと立ち上がり脱ぎ捨てた下着を拾った。
「お風呂はいろうか?そこで続き、しようよ。」
「……はい。」
「紫陽さんとこういうことするのもいいかもね。」
「……はい。」
「でも、やっぱり白衣さんのほうがいいでしょ?」
「……。」
「気を使わなくていいよ。これが最初で最後だから。」
 
 お風呂場では何度も何度も……した。
次の日に代行さんに話しかけても、「むぅ〜?」ととぼけるだけだった。
なんで代行さんがあんなことをしたのかわからないけど、気持ちよかったからいい……かな inserted by FC2 system